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ダイバシティ時代、グローバル化時代において、女性の活躍推進を基軸に企業の活性化、日本社会の活性化を目指します。参加企業メンバーが互いの実体験、課題を共有しながら、さらなる取り組みへの方向性を見出すことと、企業を超えてのネットワークの構築のための研究会です。

【2009年9月3日開催】 第28回 女性と組織の活性化研究会レポート

『危険な女性内格差!30代ベテラン層の女性たちのモチベーション向上の必要性!』

 今回は、各企業において問題が顕在化している、企業内における女性内の意識格差がテーマとなりました。テーマへの関心の高さを表してか、参加者数42名と過去最高を記録するなかでの開催となりました。初参加および男性の参加者も各6名ずつとなり、会場はいつにも増して賑やかな雰囲気のなか、活発に意見交換がなされました。

 

 最初に、研究会の流れを簡単に紹介します。約3時間におよぶ研究会は、3部構成となっており、1.主宰者・植田による約20分のミニ講義、2.参加企業さまからの事例発表、そして、3.2つのグループに分かれてのグループディスカッションで構成されています。以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

 

◎主宰者によるミニ講義◎

 参加企業のご担当者さまに事前にご回答いただいたアンケート結果からは、女性社員のモチベーション・キャリアに対する意識格差は社員全体においても、また年代においても顕著に表れており、女性全体の約70パーセントが意識格差が『ある』と回答していることがわかりました。この結果を受け、主宰者の植田から、女性内格差による弊害、そして、格差を解消していくことの重要性について話がありました。講義からは、モチベーションが高い層と低い層による意識的な格差が広がっている背景が明らかになりました。そして、その格差は、総合職と一般職、独身と既婚といったような関係において生じやすく、また、特に結婚、出産等の変化が多い30代の女性において顕著に表れており、働くうえでとても大きな問題となっているとのことでした。たとえば、総合職と一般職等における構造的な対立や確執があげられます。その他にもさまざまな弊害があげられていましたが、結論として、意識格差の問題を放置すると、組織にとって悪影響を及ぼすということです。企業が積極性を持ち、女性内意識格差の問題に対して、継続的かつ複合的な対策をとることがとても重要であると感じました。

 

◎参加企業による事例発表◎

 今回は、全日本空輸株式会社(全日空)人事部いきいき推進室室長 宮坂純子さんより、同社における女性活躍推進に関する取組について、事例を交えて発表していただきました。全日空さんは、航空会社という職種からか女性社員の割合が高く、女性が全社員の約半数を占めており、そのうち8割はキャビンアテンダント(CA)などの現業部門です。現在では、特に現業部門ではなくその他管理部門等における女性活躍推進が課題となっているとのことでした。プレゼンテーションからは、2007年にいきいき推進室が発足してから現在に至るまで、試行錯誤を重ねながら地道に努力されてきた様子がとてもよく伝わってきました。苦労された面もあったと思いますが、宮原さんの明るいお人柄もあり、笑いに満ちたとても素晴らしいプレゼンテーションでした。

 宮原さんのお話から学んだことは、“生の声”を大切にし、実際の状況を的確に把握することが、女性活躍推進等の取組を始めるうえで重要であるということです。宮坂さんは、いきいき推進室発足後の一年間は、「いきいきサーベイ」等の地道な“生の声”を聞く実態調査を通して、課題が何なのかをひたすら探り、そして、その見えてきた課題に対して、今度は解決策をひたすら模索したとのことでした。ワーク・ライフ・バランス等も含め、これからさまざまな取組を推進していく企業様にとって、とても参考になる貴重なお話だったと思います。

 

◎グループディスカッション◎

 主宰者の植田、そして事例発表をしていただいた宮坂さんを囲む形で、2つのグループによるグループディスカッションとなりました。ここでは、女性内格差の問題が、予想以上に拡大しており、企業においてその対策に苦慮しているケースが多いことが分かってきました。そこで、実際に女性内格差を解消するために、どのような取組が効果的なのかについて、議論は展開されました。そのなかで、社内研修の重要性はみなさん一様に認識されていました。また、研修で成果をあげている企業の担当者さまからは、ある程度受講者層の的を絞り、参加しやすい工夫をすると効果的であるという意見が出されました。研修のネーミングや、キャッチコピー等も、参加を促すうえでとても重要であり、みなさん想像以上に工夫されていることが分かりました。

 グループディスカッションでは、仕事上の個別の悩みや不安点等を相談される参加者の方も数多くおられます。そのようなときには、グループ全体で、問題一つひとつについて丁寧に対応します。そうしていくことで、良いアイデアが生まれ、解決策へとつながっていきます。毎回感じることですが、企業の枠を超えた助け合いの精神が、研究会の最大の魅力なのだと思います。

 

 研究会の締めくくりは、毎回“名刺交換兼交流会”となります。参加者のみなさんそれぞれが、全体やグループでは聞けなかったことを個別に質問するなど、時間ぎりぎりまで活発に意見交換をされています。研究会では、昨今の企業が抱えるさまざまな問題について、講師と参加者が一体となって問題解決への糸口を探すべく、活発に議論を展開しています。次回も、たくさんのみなさまのご参加を、お待ちしております。 

(文責 株式会社きんざい 舟山 綾)

 

【2009年7月27日開催】 第27回 女性と組織の活性化研究会レポート

「ワーク・ライフ・バランス&タイムマネージメントの社内浸透の必要性」

 仕事と生活の調和を意味するワーク・ライフ・バランスが、今注目を集めています。日本の社会において、少子高齢化、雇用形態や就業構造の変化、女性に対する期待や役割観の変化等により社会全体が変化していくなかで、ワーク・ライフ・バランスは、これからの働き方を考えるうえで欠かすことのできないテーマとなっています。また、働く側も多様な価値観を持つようになり、企業もより良い人材を確保するために、働きやすい職場環境を提供することが求めるようになってきました。この側面からも、ワーク・ライフ・バランスの実現が必要となっています。しかしながら、内閣府が平成21年3月に実施した「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)と顧客ニーズに関する意識調査について」によると、ワーク・ライフ・バランスについて、「言葉も内容も知っている」と回答した人は全体の13.4%となっており、認知度はまだ低いといえます。研究会では、実際の組織においてどのようにワーク・ライフ・バランスを実践していくことが可能なのかについて、それぞれの参加企業の事例を交えながら、参加21社26名(オブザーバー含む)で、活発に議論が展開されました。

 

研究会はいつものように、1.主宰者・植田による【ミニ講義】、2.参加企業における事例発表【プレゼンテーション】、3.2つのグループに分かれての【グループディスカッション】、という流れで進行しました。以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

 

◎主宰者によるミニ講義◎

 「ワーク・ライフ・バランス&タイムマネージメントの社内浸透の必要性」について、今回も事前に集計したアンケートをもとに、主宰者の植田より講義がありました。アンケートからは、ワーク・ライフ・バランスやタイムマネージメントに対する意識が高いのは圧倒的に女性という結果が出ました。また、育児中の女性や、ワーキングマザー、家族の介護をしている勤労者等、労働時間に制限のある人の意識が特に高いことから、自分自身の問題として捉えられて初めて、ワーク・ライフ・バランスが意識される傾向があるようです。しかしながら、社会が変化し、新しい働き方が模索されるなか、ワーク・ライフ・バランスの実現は組織の活性化においてとても重要なテーマとなっています。ワーク・ライフ・バランスは限られた人たちだけの問題ではなく、働くすべての人にとって大切なテーマであると植田はいいます。自分には関係ないと思うのではなく、自分自身の仕事と生活の調和について先ずは考えてみることが大切なのではないかと思いました。そうすることが、自分自身と向き合い、結果的に自分自身の人生の充実へとつながっていくのだと思います。

 

◎プレゼンテーション◎

今回は、コープネット事業連合政策推進室 男女共同参画次世代育成支援担当次長中井節子さんより、コープネット事業連合におけるワーク・ライフ・バランスへの取り組みについて、事例を交えて発表していただきました。コープネット事業連合さんは、関東1都7県の生活協同組合(生協)から成る生活事業連合です。中井さんのプレゼンテーションからは、各生協と連携をとりながら、切磋琢磨することで女性活躍推進を始めとして、全ての社員にとって働きやすい環境づくりに尽力されてきた様子が強く伝わってきました。そして、その動きがワーク・ライフ・バランスの実現へと着実につながっているようでした。

 また、社内誌「Withニュース」でワーク・ライフ・バランスの実践事例として紹介されていたある管理職の方のお話がとても印象に残っています。その方は、農業が趣味で、休みは農業や地域の活性化の活動に費やしているとのことでした。休日とは、「疲れをとるためのものではなく、仕事に打ち込むための活力を生み出すもの」とコメントされていました。また、職場では常にやるべきことを書き出して、そこに締切を入れスケジュールを立てるなど工夫して、タイムマネージメントを実践されていました。ワーク・ライフ・バランスの実現を組織において目指すうえで、管理職などの実践事例を社内誌で紹介していくことは、とても素晴らしいアイデアだと思いました。

 

◎グループディスカッション◎

主宰者の植田、そして事例発表をしていただいた中井さんの2つのグループに分かれて、グループディスカッションを行いました。このグループディスカッションでは、普段なかなか聞くことのできない各企業さまの生の声を聞くことができ、ワーク・ライフ・バランスの実現の参考となる意見が多数発表されました。いくつか例を紹介すると、女性活躍推進がある程度進んでいる企業さまだと、女性活躍推進をワーク・ライフ・バランスの枠組みの中で行うと効果的であるとのことでした。また、ワーク・ライフ・バランスの実現には、タイムマネージメントが重要であり、タイムマネージメントが出来る人は結果を出しているということでした。そして、組織におけるワーク・ライフ・バランスの実現において最も重要だと思われたのは強制力です。ワーク・ライフ・バランスの実現には個人の意識の高さが重要です。しかし、企業側が「ノー残業デイ」の設定等、ある程度の強制力を持って指導力を発揮することが、ワーク・ライフ・バランスを実践しやすい風土を組織内に作っていくのだと思います。

 

 ワーク・ライフ・バランスの実現は、一人ひとりの価値観やライフスタイルによって異なります。それゆえ、組織としてさまざまな選択肢を用意し、就業の妨げとなる諸問題への配慮やサポートを行っていくことが大切なのだと思います。そうすることで、社員の持っている能力を最大限に発揮させる土台を作ることができます。ワーク・ライフ・バランスの実現は、人生の充実へとつながる大切な役割を担っていると、今回の研究会をとおして感じました。毎回、研究会では新たな発見があります。興味のある方は、気軽に足を運んでみてください。

(文責 株式会社きんざい 舟山 綾)

 

 

【2009年6月22日開催】 第26回 女性と組織の活性化研究会レポート

「女性活躍推進のために重要な男性キーパーソンの発掘と増やし方」


 
今回は、テーマが「女性活躍推進のために重要な男性キーパーソンの発掘と増やし方」ということもあり、いつもより男性の姿が多く見られるなか、参加2527名(オブザーバー含む)で開催されました。女性活躍推進というと、とかく女性だけのテーマとなりがちですが、研究会では男性キーパーソンの重要性に焦点をあて、女性活躍推進における男性の役割について考えてみました。

 

 研究会は従来どおり約3時間を要して、下記の流れに沿って進行していきました。

①主宰者・植田による【ミニ講義】

②参加企業における事例発表【プレゼンテーション】

③2つのグループに分かれての【グループディスカッション】

以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

 

◎主宰者によるミニ講義◎

主宰者・植田によるミニ講義で研究会はスタートしました。講義では、なぜ、男性キーパーソンの存在が重要なのかについて、ポイントが分かりやすく提示されました。そのなかで、40代・50代の管理職世代の女性活躍推進に対する問題意識の低さが取り上げられました。事前に集計したアンケートによると、40代・50代の男性の約60%は女性活躍推進に無関心または否定的であるという結果が出ました。この結果を受け、講義では、女性部下を引き上げる立場にある管理職世代の意識を変え、また、理解者を増やしていくことが不可欠であると指摘がありました。男性キーパーソンの存在そして役割は、多岐にわたると思いますが、その重要な役割の一つに社内の他の男性社員の意識を変え、そして、社内の風土を変えていくということがあります。管理職世代の意識を変えていくためにも、男性キーパーソンを発掘し、そして、キーパーソンを巻き込みながら、社内にメッセージを送っていくことが大切なのだと感じました。

以上は、ポイントの一部ですが、要点を絞った中身の濃い講義を受けられることは、この研究会だからこその魅力なのだと思います。

 

◎プレゼンテーション◎

今回は、株式会社資生堂人事部ダイバーシティ推進グループ参事宮原淳二さんより、同社におけるワーク・ライフ・バランスの取り組みについて事例発表をいただきました。資生堂さんは周知のとおり、女性活躍の先端を行く企業さまです。プレゼンテーションからは、女性が全社員の8割を占めるなか、女性が働きやすい環境作りが、ワーク・ライフ・バランスという枠組みのなかで自然な形で推進されている様子がとてもよく伝わってきました。また、想像以上に女性活躍推進が浸透しておられ、事例が紹介されるごとに、会場からは驚きの声が聞こえるほどでした。

プレゼンテーションでは、宮原さんが、自ら、短期育児休業を取得したり、男性の新しい働き方を社内で提唱するなど、積極的にワーク・ライフ・バランスの実現に向けて取り組む姿勢が紹介されていました。男性キーパーソンの本気度は、社内の他の男性社員に重要な影響を及ぼすと植田は指摘しています。宮原さんは、資生堂さんにおける男性キーパーソンであり、宮原さんのワーク・ライフ・バランス実現に対する本気度、発言、そして行動が、確実に組織における女性活躍の推進を後押ししているのだと感じました。

 

◎グループディスカッション◎

研究会は、2つのグループに分かれてのグループディスカッションで締めくくられます。主宰者の植田、そして事例発表をしていただいた宮原さんが30分の交替制でグループをまわり、合計一時間、それぞれのグループで踏み込んだ議論が展開されました。

宮原さんのグループでは、プレゼンテーションについての質疑応答が中心となりました。この質疑応答では、参加者のみなさまがより良い制度を学ぼうと、熱心に質問をされていました。グループディスカッションでは、企業の枠を超えて助け合うという雰囲気が自然と作り上げられています。新規メンバーのかたたちも、ご自分が抱えている問題について、積極的に発言され、グループのメンバーから的確なアドバイスをもらっておられました。研究会では、組織が違うからこそ、客観的な意見がもらえます。これは、各参加者にとってとても参考となり、また、大きな支えにもなるのではないかと思います。研究会は、企業の枠を超えて、同じ目標に向かってともに歩む“仲間”作りの場所にもなっているのだと感じました。

 

今回の研究会では、男性キーパーソンとして活躍するメンバーも参加してくださいました。女性が組織で活躍していくためには男性の理解とサポートが欠かせないはずです。女性だけでなく、男性も一緒となって、女性活躍推進をしていくことは、すべての人が働きやすい環境を築いていくことにつながっていくのだと思います。そして、その環境が社員の会社に対する愛情を育み、仕事へのモチベーションを高め、結果として組織の活性化へと導いてくれるのだと思います。研究会は、企業の活性化を目指し、企業の枠を超えてのネットワークを構築する場です。男女を問わず、多くのかたの参加をお待ちしております。

(文責 株式会社きんざい 舟山 綾)

 

 

関連セミナー&講演情報
●2017年7月27日(木)28日(金)
『モチベーション・マネジメント研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:管理職 及びその候補者、中堅リーダークラス、労働組合役員 等の方々

●2017年9月7日(木)8日(金)
『女性リーダー・エンカレッジ(応援)研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:女性リーダー、リーダーを目指す女性社員(定員24名)

●2017年10月19日(木)20日(金)
「モチベーション・リーダーシップ」公開コース
会場:NOMA 関西本部 専用教室(大阪科学技術センタービル内) 対象:管理職及びその候補者、中堅リーダークラスの方々など

●2017年11月16日(木)17日(金)
女性リーダーのためのエンカレッジ(応援)研修
会場:NOMA 関西本部 専用教室(大阪科学技術センタービル内) 対象:女性管理職及びその候補者、 中堅リーダークラスの方々など

●2018年2月15日(木)16日(金)
『女性リーダー・エンカレッジ(応援)研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:女性リーダー、リーダーを目指す女性社員(定員24名)