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ダイバシティ時代、グローバル化時代において、女性の活躍推進を基軸に企業の活性化、日本社会の活性化を目指します。参加企業メンバーが互いの実体験、課題を共有しながら、さらなる取り組みへの方向性を見出すことと、企業を超えてのネットワークの構築のための研究会です。

【2009年5月27日開催】 第25回 女性と組織の活性化研究会レポート

『女性管理職育成に必須のメンター制度の取り入れ方」


前回に引き続き、『メンター制度』が第25回・女性と組織の活性化研究会の中心テーマとなりました。今回は、新たに8名の方にご参加いただき(参加人数28名(オブザーバー含む))、いつにも増して賑やかな雰囲気のなかで開催されました。前回の議論を踏まえて、今回は「女性」に向けたメンター制度を中心に、議論が展開されました。

女性管理職の育成とひと口に言っても、日本の会社組織においては圧倒的に男性管理職が多いという現状のなかで、どのように女性管理職を育成していくのかという問題は、参加者一人ひとりにとって、また、日本社会全体にとっても、大きな悩みではないでしょうか。難しいテーマではありましたが、今回も普段と同様に、プレゼンテーションやグループディスカッションを通じて、問題解決への糸口を探すべく、活発な意見交換がなされました。

 

研究会はいつものように、①主宰者・植田による【ミニ講義】、②参加企業における事例発表【プレゼンテーション】、③2つのグループに分かれての【グループディスカッション】、という流れで進行しました。以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

 

◎主宰者によるミニ講義◎

『女性管理職育成に必須のメンター制度の取り入れ方』について、今回も事前に集計したアンケートをもとに、主宰者の植田によるミニ講義で研究会は始まりました。特に重要だと思われたのは、メンターは20代後半から30代の女性にこそ、必要とされているという点です。これは、以前から植田が強調しているポイントの一つで、キャリア(=働くことを含めた人生そのもの)において、結婚、出産、育児等の人生の節目となるイベントを迎えることが多いこの重要な時期にこそ、メンターが必要であり、メンターの存在自体が、結果的に女性の活躍にもつながっていくということです。

参加者のなかには、ご自身のキャリア形成において重要な時期を迎えている方も多く、それぞれ熱心にメモを取りながら、講義を聞いておられました。

 

◎プレゼンテーション◎

今回は、千葉大学・両立支援企画室特任准教授 遠藤雅子さんより、千葉大学における女性研究者支援の取り組みについて、事例を交えて発表していただきました。総務省のデータによれば、日本における女性研究者の割合は12.4%と、欧米先進諸国に比べてかなり低い数字にとどまっており、日本における女性研究者にとって、手本となるロールモデルが見えにくい状態がずっと続いてきたといえます。女性研究者に対する十分な支援体制が整備されていなかったという現実が、こういった結果につながったのではないでしょうか。

今回のプレゼンテーションを通じて感じたのは、メンター制度を効率的に機能させる一番のキーポイントは、まず自分の組織をよく知るということだという点です。千葉大学さんの場合は、総合大学であること、それぞれの学部が独自の雰囲気を持っていること、そして、大学というのは研究者の集まりであり、研究者とは独自の世界をもっている存在であることなどの特徴があり、遠藤さんはこの特徴をよく理解したうえで、大学という組織のなかで試行錯誤しながら、千葉大学に合ったメンター制度を構築されたということです。その過程で苦労なさった様子も伝わってきましたが、これからメンター制度を導入されようとしている企業様にとって、とても参考になる貴重なお話だったと思います。

 

◎グループディスカッション◎

主宰者の植田、そして事例発表をしていただいた遠藤さんを囲む形で、2つのグループに分かれて、グループディスカッションを行いました。メンター制度の導入に関しての相談会のような雰囲気でしたが、それぞれが日頃抱えている悩みや疑問点をお互いに出し合い、ざっくばらんに話し合うという場になりました。

各企業様の事例や取り組みの内容を聞いていくなかで、メンター制度とは制度として形が決まっているわけではないので、まずは第一歩を踏み出してみることが大切なのだと感じました。そして、試行錯誤を重ねるなかで、その企業にあった制度を構築していくことが、メンター制度を導入するうえで重要なのだと思います。

 

研究会が終わると、“名刺交換”が行われます。この名刺交換会をきっかけとして、新たな“女性の横のつながり”や、会社の枠を超えた個人的なおつきあいが始まることもあります。研究会では、『女性と組織の活性化』というテーマを超えて、自分が仕事で抱えている問題点に対し、多角的なアドバイスをもらえることもあります。今回、初めて参加された方も、会の雰囲気に自然と溶け込んでおられました。ぜひ、ご興味のある方は気軽に足を運んでみてください。 

(文責 株式会社きんざい 舟山 綾)

【2009年4月20日開催】 第24回 女性と組織の活性化研究会レポート

「新入社員・若手社員の定着・活性化と女性活躍推進に共通するポイント」

 この4月で24回目を数える「女性と組織の活性化研究会」。今回は、新たな参加者4名を迎え、参加1718名で開催されました。第24回のテーマは、今までの「女性」を中心としたテーマとは少し視点が異なりますが、「新入社員・若手社員の定着・活性化と女性活躍推進に共通するポイント」とし、各企業のメンター制度(先輩社員が新入社員や若手社員を職場・人生の先輩として指導する制度)の導入実績や事例紹介を中心に、活発な議論が展開されました。
 特に、「なぜ新入・若手社員が会社に定着しないのか」「女性が辞めてしまわないような組織・風土をつくるには、どうしたらよいのか」といった点に関しては、参加された方々に共通する悩みであったようで、プレゼンテーションやグループディスカッションを通じて、参考となるような意見が多数発表されました。

 研究会はいつものように、主宰者・植田による【ミニ講義】、参加企業による取組みを発表する【プレゼンテーション】、2つのグループに分かれての【グループディスカッション】、という流れで進行しました。以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

主催者によるミニ講義
 「新入社員・若手社員の定着・活性化と女性活躍推進に共通するポイント」について、事前に集計したアンケートをもとに、主宰者の植田より話がありました。ここで印象に残ったことは、メンター制度を採り入れている企業はあるものの、その効果はなかなか現れず、苦慮している企業が多いということ、また、せっかく制度を採り入れていても、きちんと活用できなければ効果がない、ということでした。
 参加者のなかには、最近メンター制度を導入したばかりの企業の担当者様や、導入を検討されている企業の担当者様も多く、研究会は真剣な雰囲気に包まれていました。

プレゼンテーション
 今回の事例発表は、さくら情報システム・人事部研修グループ調査役薄井昌子さんによる「ヤングメンター制度」についてのプレゼンテーションでした。さくら情報システムは、当制度を導入して今年で3年目になる企業様で、薄井さんからは、主に導入当初と1年目の運用についての話がありました。お話からは、運用上の苦労と、試行錯誤された様子が十分に伝わり、さらには、担当者である薄井さんの、新入社員や若手を育てていこうとする真摯な姿勢に心を打たれた参加者も多かったと思います。
 今回のプレゼンテーションを通じての個人的な意見ですが、メンター制度自体、素晴らしい制度と思います。ただ、一つの制度である以上、運営するのはひとであり、メンター制度を活かすも殺すも、最終的には担当者の熱意や思い次第なのではないかということを感じました。

グループディスカッション
 グループディスカッションは、主宰者の植田を囲み、各企業の新入社員、若手社員、そして女性を対象としたモチベーションアップへの対応策についての意見交換を行うグループと、先ほどの薄井さんによるプレゼンテーションに関する質問を主な議題とするグループとに分かれて行われました。ここでは、メンター制度の導入を検討中の企業の担当者様が、制度運用に関して熱心に質問する場面や、参加者同士でざっくばらんに意見交換が盛んに行われていたことがとても印象的でした。

 当研究会は、会社という枠を超えて、良い組織を作るための知恵を出し合い、協力し合うというコンセプトで運営されているので、どの参加者もやる気に満ち溢れています。今回、オブザーバーとして初めて参加させていただいた私も、自然とその雰囲気に包みこまれてしまったのか、「自分も明日からもっとがんばろう!」というパワーをもらった気がします。研究会に興味のある方は、気軽にお越しいただければ幸いです。  (文責 株式会社きんざい 舟山 綾)

 

 

【2009年3月11日開催】 第23回 女性と組織の活性化研究会レポート

【第23回】女性と組織の活性化研究会レポート
「女性リーダー育成がニューキャリア時代の企業成長のカギ」

今回も社会経済生産性本部さんから温かいご支援(=会場のご提供)をいただき、参加者1922名(オブザーバー含む)、初参加4名での開催となりました。ニフコさんは今回も男性管理職と女性担当者とのペアでのご参加です。ちなみに、424日に日経BPで植田のセミナーがあるのですが、これは
この研究会のメンバーである三菱化学さんとニフコさんが男性管理職&女性担当者のペアで登場するという画期的な企画になっておりますので、ぜひご期待いただければと思います。

さて、会合のほうは、いつものように植田から「それでは、出席をとりますね」というところからはじまります。お一人おひとりのお名前を確認し、「ここは安全・安心の場」であるということを確認したうえでこの会合ははじまります。20回をこえる開催となり、参加者もこうした場づくりに慣れてきているような感じです。
この3時間の会合は、(1)植田のミニ講義 (2)参加企業からの事例発表 (3) グループに分かれての意見交換 というように進行するのですが、以下ではそれぞれのハイライトをご紹介させていただきます。

植田のミニ講義

今回の講義テーマは「女性リーダー育成がニューキャリア時代の企業成長のカギ」です。このテーマは植田が色んなところで講演している持ちネタなのですが、この研究会では普段とは違った角度からのお話となります。事前にメンバーが回答した女性リーダー育成実態についてのアンケート調査をもとに、植田が解説を加えていきました。例えば「この3年間での女性管理職数・候補者数の変化」という項目では、「変わっていない」という回答が36%あったのですが、そこからは「女性活躍推進の第二段階に入れていない可能性がある」ということの指摘がありました。つまり、女性が働き続けられる(第一段階)というだけでは、まだ女性が活躍しているとは言えないのではないかということです。
このミニ講義は短時間ながら他にも盛りだくさんの内容があったのですが、参加者は自社の現状を確認しつつ、今後自社が考えるべきポイントについて一生懸命メモをとっている様子がうかがえました。この時間帯は、この日の会合のなかで、最も「真剣な勉強」という雰囲気の強いものとなりました。

参加企業からの事例発表

東京海上日動あんしん生命保険の人事グループ主任・前田友香さんから、「社内留学制度」というユニークな取組みについてご発表をいただいたのですが、他社が取り組んでおられる事例を生の声で聞くというのは、色んな興味をかきたてられ、「刺激」や「学び」をたくさん頂くことができます。ちなみに、前田さんの発表後の休憩では「プレゼンがうまい!」という声もあちこちで聞かれました。この「社内留学制度」ということの説明ですが、それは例えば「事務部門の人が営業支社の仕事を体験する」というプログラムなのですが、その大きな狙いのひとつは、異動経験の少ない事務部門の女性社員が他部門のことを知り、将来リーダーとなっていくために必要なキャリアを積むための意識を醸成していくことにあるようでした。

この取組みの素晴らしいところは、制度の利用者が初年度38人から二年目は138人へと3.7倍になったという実績や、制度の利用者が女性社員だけはなく、障害者や中途採用者も含めた本当の意味でのダイバーシティ促進に波及してきたことなど様々なポイントがあるのですが、もっとも感動的だと思えることは、その推進に携わってきた前田さんの取り組み方自体にありました。それを箇条書きにすると、
上司から、現場の声に応じた取り組みを考えるようにという話があり、
ちょうど新聞記事になったM社の取組みがその参考になるのではないかと前田さんが思って、その会社に飛び込みでヒアリングに行き、
基本は「任せてくれる」という上司に相談しながら、色んな工夫を加え、
最近は隣の部署ともコミュニケーションをとりながら、制度を発展させていこうしている、というようなエピソードがありました。

グループに分かれての意見交換この日の最後の時間帯は、参加者がふたつのグループに分かれての意見交換会です。一方のグループは植田が中心になっての各社の意見交換、もう一方のグループは発表者の前田さんが中心になっての質問会のようになりました。(途中で、植田と前田さんがグループを入れ替わり)
月並みな言い方となりますが、グループ内でのお話にも本当にいろんな内容があったのですが、とても書きかれないので具体的な内容は割愛させていただきます。ひとつ言えることは、各社とも、色んな現状を抱えながら自社がどんなステージにあるのかを模索しておられるようだということです。しかし同時に、各担当者がご自身の体験からの教訓をもとに、できるところから素晴らしい試みをなさっているということも印象的でした。

最後にひとこと。

日本における女性活躍推進も、ダイバーシティマネジメントも、まだまだ道半ばなのかもしれませんが、この研究会が草の根のネットワークとなって、参加者のお一人おひとりが「来てよかった!」という共感が持てたり、「明日からこういうことに取り組みます!」という実践につながっていくようなサポーターになれたらと思います。これからもよろしくお願いいたします。(文責 オブザーバー浅川知洋)

 

 

関連セミナー&講演情報
●2017年7月27日(木)28日(金)
『モチベーション・マネジメント研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:管理職 及びその候補者、中堅リーダークラス、労働組合役員 等の方々

●2017年9月7日(木)8日(金)
『女性リーダー・エンカレッジ(応援)研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:女性リーダー、リーダーを目指す女性社員(定員24名)

●2017年10月19日(木)20日(金)
「モチベーション・リーダーシップ」公開コース
会場:NOMA 関西本部 専用教室(大阪科学技術センタービル内) 対象:管理職及びその候補者、中堅リーダークラスの方々など

●2017年11月16日(木)17日(金)
女性リーダーのためのエンカレッジ(応援)研修
会場:NOMA 関西本部 専用教室(大阪科学技術センタービル内) 対象:女性管理職及びその候補者、 中堅リーダークラスの方々など

●2018年2月15日(木)16日(金)
『女性リーダー・エンカレッジ(応援)研修』
会場:日本生産性本部(東京・渋谷) 対象:女性リーダー、リーダーを目指す女性社員(定員24名)