【関西研究会 特別セッション】

 

『女性活躍推進(ダイバーシティ推進)をリードするのは女性達!』

 

毎月東京で開催している「女性と組織の活性化研究会」ですが、今回は久々に関西(大阪)での開催が実現しました。参加人数は、計14名様(オブザーブを含む)で、京阪神だけでなく中部地方や中国地方からもメンバーがお越しになりました。今回は企業の事例発表はせず、①主宰者(植田)のミニセミナー約1時間と、②ディスカッション約1時間、という2部構成で実施しました。ディスカッションでは、人数は少ないながらも活発な意見や質問が飛び交い、関西らしい!?雰囲気で、研究会が進行したように思います。

以下、研究会の内容を簡単に紹介します。

 

①主宰者(植田)のミニセミナー

 

 植田からは、先に開催された第43回研究会(東京・1/20でのアンケート結果や事例発表(フコク生命様)の内容を織り交ぜながら、今回のテーマに関する講義を行いました。(アンケート結果と事例発表については、第43回のレポートで報告がありますのでそちらもご参照ください。)なお、第43回レポートの中で、アンケート結果として「ここ数年女性管理職が増えていること」「部長クラス以上の上位職の女性が出てきていること」といった現状が紹介されており、この部分は割愛しますが、それ以外で印象に残った点をご紹介させていただきます。

 

★気がつけばロールモデル

アンケートでは、女性管理職の現状に加え、「女性管理職が増えることでもたらされる良い影響」についても触れています。良い影響のひとつとして、女性管理職が後進の「ロールモデル」となり、行動や働き方のお手本となることで、社内が活性化することが挙げられました。アンケートで参加メンバーに、「後進の女性のロールモデルとしての実感はありますか?」と質問したところ、70%以上の方が「ある」と答えています。植田からは「実感があるのは素晴らしいこと。気がつけばロールモデルになっていた!というような自然な流れが組織にできるのが理想です」といったお話が印象的でした。

 

★横のネットワークはエネルギー源

アンケートでは、女性管理職、参加メンバーに対し、「横のネットワーク」についても質問しています。女性管理職の「横のネットワーク」については、「かなりある(7%)」「少しある(30%)」となっており、約1/3の方が「ある」と答えています。植田からは「このネットワークは、組織のフォーマルなものではなく、非公式かつ自発的につくられた場合が多い」との補足がありました。一方、参加メンバーの「横のネットワーク」については、回答者が本研究会のメンバーということもあり、約80%が「ある」と答えています。内訳は、同期社員やプロジェクトメンバーといった社内のものあれば、公開セミナーや外部ネットワーク(本研究会など)といった社外のものもあります。

「横のネットワーク」は、女性管理職にとっては、組織を運営する上でまさに「横糸」の部分であり、さらに活発になることが期待されますし、参加メンバーにとっては、女性活躍を推進するエネルギー源になっているように感じました。

 

★男性管理職と女性管理職の違い

これからの組織のあり方や風土づくりという視点で、植田から「男性管理職と女性管理職の違い」について指摘がありました。特に、女性管理職は、部下を子供のように考える点や、心の動きに敏感で心配りができる点、変化に対する理解と柔軟性がある点、ワークライフバランスの理解がある点など、これからの組織を支えるうえで必要な能力を潜在的に持っており、とても重要なポジションであることが分かりました。植田からのメッセージとして「子供をもつ女性ほど管理職になってほしい」「子育てを通じて学んだ女性ならではのリーダーシップを、組織の後進育成にも役立ててほしい」という言葉がとても印象的でした。

 

②ディスカッション

 

メンバー同士のグループ討議と、植田や事務局も交えての全体討議、という2段階で実施しました。

 

★グループ討議

グループ討議は、4名づつ3グループで途中に席替えをしながら、15分×3セットで行いました。今回初めて参加のメンバーがほとんどでしたので、詳細なテーマは設けず、「自己紹介」と「自社の女性活躍推進の現状や課題」などを自由にお話しいただきました。

 

★全体討議

その後の全体討議は、全員で椅子を持ち寄り車座になって行いました。「グループ討議で出た話題や、参加メンバーに質問したいこと、何でも出し合いましょう!」という植田からの言葉をきっかけに始まりました。

複数のメンバーから、職場の現状として「特に営業部門ではノルマが厳しく、残業が頻発しメンバーが疲弊している」「部下を飲みにつれていくのが美学!という風土になっている」「40〜50代の男性マネージャーの家庭が崩壊している」といった生々しい事例がいくつもあがりました。これらについてメンバーからは、「時間の使い方」や「人生のバランスの取り方」を見直す必要があるのでは、との意見が多く出されました。植田からは、「見直すためには悩みを共有したり話し合える「場」をつくることが必要です」との指摘がありました。さらに、社内で「場」を作る場合は、階層や役職ではなく、「同じ悩みを持っている人」という基準で集めるのがいい、との補足もありました。そして、よい事例の1つとして、参加メンバーのロート製薬様から、育休復帰した方が自発的に参加している「ママ会」についてもお話いただき、メンバーからも関心の高い意見が出ていました。(なお、ロート製薬様は第34回研究会(2010317日)で事例発表していただきました。「産休、育休取得者のためのサポート」というテーマですが、産休・育休に限らず人を大切にした組織風土改革についてお話いただきました。関心のある方はHPにレポートがありますのでご参照ください)

ディスカッションで話題になった「場」づくりは、アンケートにもあった「横のネットワークづくり」のひとつの手段だと思います。地道ではありますが、それぞれの組織に合ったオリジナルの「場」をつくっていくことは、組織風土を変える第一歩なのかもしれません。

 

 次回の大阪開催は5月を予定しています。東京のように毎月開催ではありませんが、継続して年に数回開催していきたいと思っています。女性活躍、ダイバーシティ推進という同じ目標をもったメンバーの、悩み・気づき・ヒントを共有できる「場」づくりに、少しでもお役に立てれば幸いです。次回も是非ご参加ください!

 

文責:日本経営協会 北野清晃