2011214日開催

44回女性と組織の活性化研究会レポート

『女性が充実感、働きがいを感じるきっかけ、仕掛け』

 

 第44回の研究会は、働く女性の充実感および働きがいの2つをテーマに、参加者23名(オブザーバー含む)で開催されました。今回のテーマは、女性が長く働き続けるために欠かすことのできない重要なテーマです。また、女性だけではなく男性も含めた社員の充実度、働きがいを高めていくことは、ひいては企業そのものの業績を向上させていくことにつながっていくのだと思います。研究会では、男性を含む、幅広い参加によって、活発に議論が展開されました。

 

 研究会は、下記のとおり、2部構成で進行しました。

*第1部*14001530

・植田ミニ講義

・事例発表(質疑応答含む)

*第2部*15451700

・オブザーバーからのお知らせ

・グループディスカッション

 以下、今回の研究会の内容を簡単に紹介します。

 

*主宰者によるミニ講義*

 社員の充実感や働きがいは、個人差があり、全体として把握するのはなかなか難しいかもしれません。しかし、社員満足度(ES: Employee Satisfaction)調査などを通じて、社員の企業に対する満足度を把握しようとしている企業は年々増えてきており、ESを重要視する傾向もまた強まってきているといえます。

 今回、女性の充実感、働きがいについて焦点を当てた事前のアンケート調査からは、女性は男性よりも充実感や働きがいを意識する傾向があることがわかりました。そして、女性社員が充実感、働きがいを感じるための取組を行っている、または計画中の企業は全体の約7割を占めました(「行っている:9%、少し行っている:31%、計画中:31%」)。植田は、女性が活き活きと充実感をもって働くことが大変重要であるといいます。女性が活き活き働くことで生産性が上がり、結果的に企業の成長へとつながっていくということです。女性の充実感や働きがいについての取組はまだ始まったばかりであり、妊娠出産期を迎える女性への対応、一般職と総合職との意識格差など、充実感や働きがいを向上するうえで克服しなければならない課題もたくさんみえてきているようですが、引き続き、研究会ではこのテーマを追っていきたいと思います。

 

プレゼンテーション*

 今回は、東京海上日動あんしん生命保険株式会社 人事総務部人事グループ 深野多英子さんより、『女性が充実感、働きがいを感じるきっかけ、仕掛け』について事例発表をしていただきました。

 東京海上日動あんしん生命保険さまでは、女性が「充実感・働きがい」を感じるときの3つのキーワードとして、【1.交流】、【2.新たな知識・視野拡大】、そして【3.自信・安心】を掲げ、女性が充実感・働きがいをもって働くためのサポートを、さまざまな工夫を凝らした取組で推進されています。

 【1.交流】では、「女性社員経験交流会」や「短時間勤務社員懇親会」などを自主参加制で開催されています。例えば、「短時間勤務社員懇親会」では、短時間勤務者に対し、すでに短時間勤務を経験した先輩社員から、短時間勤務を行ううえでの心構えや注意点などについて経験談を交えて聞くことができます。【2.新たな知識・視野拡大】では、社内留学制度の説明を、大変興味深く聞かせていただきました。詳細については、以前にも当研究会で発表していただいたことがあるため割愛しますが、この制度は、社員の視野の拡大およびキャリアビジョンの明確化のために設けられた制度です。【3.自信・安心】では、「昇格者向け研修」、「階層別研修での『先輩講和』」、「部署内での話し合いの機会設定」などの取組を通じて、個別のフォローや会社側からの期待感を伝えています。

 上記3つのキーワードから展開される取組には、それぞれに大変きめ細かい工夫がなされています。例えば【3.自信・安心】の「昇格者向け研修」では、懇親会が必ずセットされており、今までのパフォーマンスが昇格にふさわしかったことなど、会社側からの期待感が昇格者に伝えられます。このような取組は、対象者にとって、大変モチベーションが上がることだと思います。

 さらに、あんしん生命さまでは、女性が「充実感・働きがい」を感じるための取組の一環として、リーダー向け研修においてパネルディスカッションを開催するなど、男性に対する取組も行っています。

 プレゼンテーション全体を通して感じたことは、一つひとつの取組に、深野さんはじめ担当者のかたがたの思いがこもっているこということです。プレゼンテーションの最後には今後の課題についても触れていらっしゃいましたが、またぜひ、取組の経過をお聞きしたいと思いました。大変素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。

 

*グループディスカッション*

 主宰者、そして事例発表をしていただいた深野さんをそれぞれ囲む2つのグループで、グループディスカッションを行いました。深野さんを囲むグループでは、社内留学制度に対する質問が多く出ていました。実際の応募人数、受入先の選定方法など、自社への導入を模索するうえでの参考にされているようでした。また、そのほかにも、復職支援、時短勤務など議題は尽きず、メンバーのみなさまは終始熱心に意見交換をされていました。

 グループディスカッションでは、ミニ講義とプレゼンテーションという全体の場では聞けなかった質問などを個別に聞くことができるのが最大の魅力だと思います。

 次回の研究会は、「活き活きワーキングマザーを増やすために!」と題して、5月18日(水)に開催いたします。たくさんのみなさまのお越しを、お待ちしております。