2011712日開催】

47回女性と組織の活性化研究会レポート

『労使協力で加速する「ダイバーシティ、女性活躍推進」』

 

 現在、労働組合においても女性活躍推進やダイバーシティといった言葉がよく聞かれるようになりました。そこで、今回の研究会では、ダイバーシティおよび女性活躍推進を、労働組合という要素を加えながら考えてみました。参加メンバー企業の労働組合からもたくさんのみなさまが参加され、男性の参加者が多く見られるという、いつもとはすこし違った雰囲気のなか、活発に議論が展開されました。

 研究会は、下記のとおり、2部構成で進行しました。

*第1部*14001530

・植田ミニ講義

・事例発表(質疑応答含む)

*第2部*15451700

・オブザーバーからのお知らせ

・グループディスカッション

 

以下、今回の研究会の内容について、それぞれ一部分を簡単に紹介します。


*主宰者によるミニ講義*

 事前に集計したアンケートでは、労働組合において、ダイバーシティ、女性活躍推進に取り組んでいる企業は全体の69%に上りました(「取り組んでいる:50%」、「少し取り組んでいる:19%」)。また、その取組によって、ここ3年で良い変化があると回答した企業は全体の半数に上りました(「かなりある:25%」、「少しある:25%」)。これらの結果からも、今や多くの労働組合がダイバーシティや女性活躍推進に取り組んでいることがわかります。しかしながら、一方で、女性執行委員がいないと回答した企業が17%という結果や、女性幹部が少ないなど、労働組合という組織自体における女性活用推進の必要性やそれを取り巻く課題も浮かび上がってきました。講義では、女性執行委員の増加や労働組合幹部への女性登用、女性チームでの企画・運営など、労働組合において女性活躍を推進していくうえでのポイントについて触れられました。

 また、労働組合と会社の協力体制のもとで、さまざまな取組を行っている企業が多いこともわかりました。労働組合というと、会社(経営)と対立するイメージがありましたが、人の働き方や社会環境が変化していくなかで、労働組合の意義やかたちも変化してきており、それゆえ、労働組合と会社(経営)との関係も少しずつ変わってきているのではないかと思います。


*プレゼンテーション*

 今回は、オール・デサント労働組合さまから、菅原昌也委員長と女性執行委員である渡邊薫さんに共同で、『労働組合における女性活躍推進』と題した事例発表をしていただきました。

 オール・デサント労働組合さまでは、労働組合の課題として、組合の必要性や存在意義が薄れてきたなか、その対策として「魅力ある組織」、「組合活動の見える化」、そして「多様性への対応」を掲げ、会社と組合の課題解決に向けて労動組合主導で人材育成を行い、女性活躍推進に取り組んでいらっしゃいます。

 具体的な取組としては、―性執行委員の増員、外部研修への派遣、社内活動があげられます。△粒杏研修への派遣では、当研究会や「女性リーダーエンカレッジセミナー」(日本生産性本部主催)などへ女性執行委員を派遣されています。社内活動では、「ダイバーシティフォーラム」を開催され、その様子を紹介していただきました。フォーラムは、「ダイバーシティとは?」というダイバーシティの基本の「き」からのお話や、外部研修での報告など、ダイバーシティを浸透させたいという担当者の思いのこもったアイデアが満載であり、大変素晴らしい取組だと思いました。

 労働組合の意義や役割が変化していくなかで、労働組合として、先ずは自らの組織の女性活躍を推進し、そして労働組合主導で人材育成をしていくことで、会社全体の女性活躍を推進していくというオール・デサント労働組合さまの取組から学べることはたくさんあるのではないかと思います。大変参考になる素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございました。


*グループディスカッション*

 主宰者と事例発表をしていただいた菅原さんを囲むグループと渡邊さんを囲む2つのグループで、グループディスカッションを行いました。

 以前にも紹介しましたが、グループディスカッションでは、ミニ講義とプレゼンテーションという全体の場では聞けなかった質問などを個別に細かく聞くことができます。今回も1時間にわたってたくさんの質問が飛び交いました。

 簡単に内容を紹介すると、ある企業の労働組合さまでは現在女性執行委員がゼロであり、いかに女性執行委員を増やしたらよいかについて質問がありました。これについて、メンバーからは、一人単位で勧誘するのではなく、二人以上のまとまった人数で組合に参加してもらう方が、心細くなく、また長く参加してもらうためにも重要であるという意見が出されていました。また、労働組合と会社との協力やバランスなどについても意見が出されていました。

 グループディスカッションでは、基本的にはテーマに沿って話が進んでいくのですが、テーマに沿わない話題であっても、現在抱えている問題があれば、ざっくばらんに質問し、他のメンバーからアドバイスをもらうことができます。すぐに実践で役立つアドバイスが多いのが大変魅力的だと思います。


 研究会では、随時新しいメンバーの参加をお待ちしております。一名での参加も大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。

(文責 株式会社きんざい 舟山 綾)