201182日(火)開催 】第48回女性と組織の活性化研究会レポート

「ダイバーシティ推進に不可欠なワークライフバランス」

 

48回の研究会のテーマは、ワークライフバランス!まさしく、5歳と2歳の子供を抱えたワーキングマザーの私にとってはいつも意識しているテーマなので、とても楽しみにしていました。実際に企業がどのようにワークライフバランスに取り組んでいるかをご紹介していきたいと思います。

 

研究会は、下記の通り、2部構成で進行しました。

  1部*14001530

  植田ミニ講義

  事例発表(質疑応答含む)

  2部*15451700

  グループディスカッション

 

以下、今回の研究会の内容をご紹介します。

 

*主催者によるミニ講義*

事前に集計した22社のアンケート回答から、研究会のメンバーが所属する企業において会社全体のワークライフの実践度はやや高いと感じており、特にここ3年の間の変化が大きいようです。そして、今年の311日の東日本大震災以降、社員のワークライフバランスに対する変化が『ある』と感じた企業は『少しある』も含めると約半数もあり、大震災を通して家族の大切さや人との絆などの大切さを改めて感じた社員が多かったのかもしれません。

私が何といっても感動したのは、回答した企業の64%が既にワークライフバランスに関して具体的な取り組みを行っていることです。そういった企業で働かれているからこそ、個人に対してのワークライフバランスの満足度も『やや満足』も含めると72%にも上ることが頷けます。

植田の話の中で、「育児や介護などの時間制限がある人は決して戦力外になったわけではなく、能力は変わっていない。時間制限が変わっただけ。」という言葉が今の私にはとても心強く感じられました。

 

*プレゼンテーション*

今回は、パナソニック電工エイジフリーショップス株式会社 ダイバーシティ推進室 小松多恵子さんより『ダイバーシティ推進に不可欠なワークライフバランス』と題し、取り組まれている多くの事例を発表していただきました。

パナソニック電工エイジフリーショップス株式会社では、200911月、ダイバーシティプロジェクトが発足され、第1期の立ち上げメンバーは、社内で活躍する精鋭たる女性スタッフ6名で構成されました。本日の発表者の小松さんも第1期のメンバーのお一人です。
このプロジェクトは、通称「DREAMプロジェクト」と称され、「全ての社員が多様性(個性・特長)を発揮して、イキイキ活躍できる職場環境をつくる」ことを目的とし、「全社員が最大限の実力を発揮できる会社」を最終的なゴール(出来栄え)に設定しています。2018年までに日本一働きやすい会社を目指すことを掲げられていることに私は感動しました。ここまで言い切れるのは、本当に本気で社員のことを大切に考え、取り組まれているからなのだと思います。

そして、社員の時間生産性を向上し、多様なライフスタイルの社員がイキイキと働き続けられる会社づくりのために、管理職の意識改革・従業員の意識改革・記念日休暇・シゴトダイエットなど様々な取り組みを実際にされています。また、小松さんとともに研究会に参加されていたもうすぐ産休に入られるパナソニック電工エイジフリーショップス株式会社の原田さんが計画・実施・報告をする予定の『浦島太郎回避プログラム』のネーミングに強く惹かれました。このプログラムは、産休・育休・介護期間を自己研鑽期間とし、会社の貢献を図るもので、今後の運用が楽しみです。

小松さんは発表中はかなり緊張したご様子でしたが、発表後に少しお話をさせていただいた時は、発表が終わりホッとしたご様子で笑顔でお子様のことなどを話してくださいました。

発表の中にはなかったのですが、パナソニック電工エイジフリーショップス株式会社のホームページには、社員を幸せにすることが使命の「働きやすい環境づくり戦隊「はぴレンジャー」の存在も発見しましたので、皆さんも一度ホームページをご覧になってください。

小松さん、貴重な事例を発表いただき、本当にありがとうございました。

 

*グループディスカッション*

 グループディスカッションの時間は、今回も、事例発表をしたパナソニック電工エイジフリーショップスの小松さんと、そして植田を囲む2グループに分かれて行われました。

 盛りだくさんの内容だったためか、小松さんのグループでは各制度の詳細な内容についての質問が相次ぎました。残業が多い従業員に対して(東京に勤務する従業員でも)、大阪本社での社長面談を義務づけているというエピソードには、多くの参加者のかたから驚きの声が。それでもなかなか残業が減らない現状に、効率化のノウハウやグッドバランスの良いお手本をみんなで共有できる大切づくりが大事では?といった意見も出ていました。

 そして、参加企業の多くが子どもを持つ女性が働き続けるための制度をある程度整えているということもあり、いつしか話題の中心は「介護」を担う従業員へのサポートを今後どのように整えて行くべきか、ということに。

 今後、間違いなくやってくる「大介護時代」。しかし、会社での評価を気にして事情をオープンにしたがらない従業員も多く、介護に関する制度づくりはどの企業でも悩ましい課題となっているようでした。小松さんからも、「当社は介護に関わる業界だからこそ、かえって意識の共有や浸透が難しい面もある」といった話が聞かれ、各参加企業さまそれぞれが、現在の取り組み事例を発表し、共有し合うといったひとコマも。

 ただし、2回目のセッションでファシリテーターが交代すると、植田からは、「介護」というピンポイントの問題を解決するために手法を考えるのではなく、介護をしている人も、育児中の人も、シングルの人も、それぞれが自分にとっての「ステキな働き方」「ベストなバランス」を見つけられる環境を作ることが大切と、ワークライフバランスの根本に立ち返る意見が出され、このテーマの奥深さを改めて感じされられました。

 そのほかにも、チーム内で共有する朝メール・夕メールでミーティングの数が減った、「ワーキングマザーのタイムマネジメントを見習う会」を発足した、サマータイムの導入が効率化につながっているなど、各企業さまからも興味深い事例が次々と出され、話題の途切れることのない、充実したディスカッションタイムとなりました。

 次回も、多くのご参加をお待ちしております!

文責:キャリアカウンセラー 川村貴子

フリーライター 阿部志穂