72回 女性と組織の活性化研究会レポート

2030代肉食女子たちが求めるロールモデルとは』

 

10年に一度というほどの勢力をもつ台風26号が接近してきている影響で、次第に雨風が強まる中、第72回研究会が開催されました。悪天候にもかかわらず、初参加の方が大勢参加してくださいました。

今回のテーマは2030代肉食女子たちが求めるロールモデルとは』!!です。昨今、草食男子に続いて断食男子などもでてきたようですが、逆に女子はこの厳しい時代を前向きにイキイキと生きる肉食女子が多いこと!多いこと!そんな肉食女子たちはどんなロールモデルを求めているのでしょうか?ニトリ労働組合 中央執行副書記長 小池美紗登さんに熱く事例を発表していただきました。

 

研究会は、下記の通り、2部構成で進行しました。

     1部*14001530

     植田ミニ講義

     事例発表(質疑応答含む)

     2部*15451700

     グループディスカッション

 

以下、今回の研究会の内容をご紹介します。

 

*主催者によるミニ講義*

今回、アンケートに回答いただいた28社においては、女性社員の比率は全体の3049%と比較的に女性が多い職場のようです。その女性の中でも、2030代の女性が占める割合が50%以上の企業が38%と、まさしく今回のテーマのターゲット年齢の女性たちが多く活躍している企業といえそうです。

年齢別にモチベーションを伺ってみると、20代前半の女性たちは高い(43%)とやや高い(25%)と感じられている企業がなんと78%!!就職難を乗り越えて就職してきたからか学習意欲も高くモチベーションが高いと感じられているようです。

では、20代後半は?高い(14%)とやや高い(46%)を合わせると60%、そしてわからないが32%。入社直後のイキイキ感が少し薄れ、結婚・出産などのライフイベントもリアルになってきているからなのでしょうか?

30代前半の女性たちは、高い(4%)とやや高い(46%)を合わせるとちょうど50%、そしてわからないが39%。ワークライフの充実度によって、仕事派と生活派に分かれてくるのが数字から感じられます。

そして、30代後半の女性たちは、高い(4%)とやや高い(32%)を合わせると36%、そしてわからないが46%。ついに、モチベーションが高い・やや高いが30%台となってしまいました。30代後半の女性たちは、結婚や出産の時期的な限界を感じつつも、女性の人生とキャリアのはざまで大きく心が揺れ動いているのでしょう。

2030代の女性たちの多くは、キャリアや人生に不安を感じ悩みを抱えているようです。結婚・出産後も働く女性が多くなったとはいえ、ライフイベントを乗り越えてイキイキとキャリアを積んでいるロールモデルは決して多くはないのでしょう。

女性がキャリアを見つめる機会(研修など)を企業がセッティングし、仕事も女性としての人生も両方諦めずに輝きたいという動機づけができたなら、きっと肉食女子たちはもっともっと貪欲に輝いていけると感じました。

 

*プレゼンテーション*

今回は、ニトリ労働組合 中央執行副書記長 小池美紗登さんに2030代肉食女子たちが求めるロールモデルとは』のテーマで自らの肉食女子ぶりをも発表してくださいました。

 「お、ねだん以上。ニトリ」で有名な株式会社ニトリは1967年に似鳥家具店として創業し、1985年に現在の株式会社ニトリに社名変更、『欧米並みの住まいの豊かさを、世界の人々に提供する。』というロマン(志)と長期ビジョンを描き、25期連続増収という偉業を成し遂げている会社です。私自身もニトリポイントカードを持っており、ヘビーユーザーなので興味津々でお話を伺いました。

小池さんは、店舗と本部で経験を積み、労働組合に異動。労働組合が20119月に行ったアンケートから、「働きたい」けれど不安を抱えている人がいる現状がわかりました。ニトリが好きで結婚・出産をむかえた後も働き続きたいけれど不安があるという女性たちの本音が見えてきました。さまざまな雇用形態がある中で、だれもがやりがいを持って働けるようにするために話し合う「働き方検討委員会」を発足。「では、女性たちの不安を取り除くためにはどうしたらいいのか?」を社員と一緒に考えていくために女性総合職社員にスポットを当てて始動しました。

1回働き方検討委員会は3名でスタート!次回は、既婚者や育児復帰されている女性社員との情報交換が必要であるという結論になり、第2回は結婚・出産の経験を持つ方も加わり6名が集合しました。第3回では、第1回・2回の開催内容に興味をもった女性社員33名が全国から集まり、女性ならではの話に大いに盛り上がりました。参加した未婚の女性社員たちは、結婚・出産後も働いている身近なロールモデルたちの存在を心強く感じ、また今後の自分の働き方について深く考えることができた貴重な機会になったようです。さらに第4回では68名もの女性たちが集まりました。植田が外部講師としてセミナーを行い、ライフイベントを前向きに向き合い自然体の女性リーダーになることが大切だということを実感したようです。

私は小池さんのお話を伺いながら、何よりも小池さんの細やかな心遣いにとても感動しました。

4回の働き方検討委員会の時にお子様連れで参加する女性社員へのお手紙の一部をご紹介します!

〜一部省略〜

会場まで

   東京駅に慣れている方もいらっしゃるかもしれませんが、

晴れていれば、地上からお越しいただいた方が分かりやすいと思います。

地下街の「東京駅一番街」を通ってくると、キャラクターストリートが

あって楽しいのですがお子様がそちらに集中してしまうかもしれません。

〜以下省略〜」

それ以外にも、参加した女性社員の職場の上司に可能な限り電話をし“働き方検討委員会に参加させてくれたことへの感謝”の気持ちを伝えたりと、ところどころに小池さんの優しい人柄が伝わってきます。

心優しく、前向きに全力投球!!そんな自然体のリーダー小池さんの姿こそが肉食女子の求めるロールモデルなのかもしれません。そんな小池さんが心から愛するニトリ!これから女性社員がさらにイキイキとキラキラしながら働いていく職場になりそうです。

小池さん、これからもロールモデルとして、メンターとしての活躍を期待しています!

素敵な事例を発表いただきありがとうございました。

 

*グループディスカッション*

 

主宰者の植田、事例発表をしていただいた小池さんを囲む2つのグループで、グループディスカッションを行いました。その一部をご紹介します。

 植田の入ったグループでは、各企業から女性の活躍を推進する上での課題・悩みがあげられていきました。

「女性だけを集めたイベントを企画すると、なぜ女性だけ?との反応が強い」

「現状維持派の女性が多いためか、男女参加のフォーラムに女性の参加が少ない」

このような壁を乗り越えるキーワードは「継続」にあるようです。最初は反感があったが、

めげずに続けたことで定着したという企業がありました。また、植田からは、イベント1回ずつの成功を追うのではなく、継続してその全体を見ていくことが大切、最初に参加しなかった人にもいずれ良さが伝わっていくから、とのアドバイスがありました。

 「管理職を目指す女性を増やしたい。そのためにはライフイベントに対するケアと長時間労働への意識改革の必要がある」

日本の多くの企業では、いまだ長時間労働を美徳とする風土が根付いています。育児や介護で時短勤務を選択する社員が増えていく中、仕事の質に対する正当な評価が重要になっていきます。あらためて、女性活躍推進は企業の風土改革であることを実感しました。

 

 次回の研究会は、「シニアの活力の再生 〜65歳定年時代の人材マネージメント」と題して1127日(水)に開催いたします。組織開発コンサルタントの加藤雅則様をお迎えして、本テーマの企業研修事例をご紹介いただくとともに、植田との対談も予定しております。いつもとは違った気づき・学びが得られると思います。たくさんの皆さまのお越しをお待ちしております。

 

文責:キャリアコンサルタント 川村貴子 株式会社日経BPマーケティング 神田絵梨