2013年最後の研究会は、「拡大総会」として1728名が参加し、盛大に開催されました。今年で5回目となる拡大総会。各社10分の持ち時間のなか、2013年に実施した女性活躍・ダイバーシティ推進の施策の成果、今後の課題、そして2014年の目標などについて発表をしていただきました。

*事例発表企業*(「株式会社」等の表記は割愛します。)

さくら情報システム、ホシザキ電機、ミヨシ油脂、日立ソリューションズ、新日鉄住金エンジニアリング、キユーピー五霞工場、YKK、オムロン、住友金属鉱山、コープネット事業連合、UAゼンセン、パナソニックエイジフリーショップス

 

年々各社の施策が充実してきており、女性活躍・ダイバーシティが着実に推進されていることが分かりました。

ここではすべてを紹介できませんが、以下、発表の内容について、簡単に紹介いたします。

 

☆さくら情報システムさま:女性支援、シニア、キャリア(40代)社員支援、グローバル人材育成支援と、それを実現するための組織風土改革の4本柱にわけて活動を展開しました。まず、管理職向けセミナーで上層部にダイバーシティの理解を深め、として育休復帰セミナー、リーダーシップ研修の開催、として壮年期のキャリアを考える集合研修、eラーニングのスタートなどを行いました。来年は、シニア、若手のキャリア支援を充実させていく予定です。

☆ホシザキ電機さま:2010年からスタートした「かがやきプロジェクト」も今年で4年目。各拠点にいるプロジェクトメンバー同士、横のつながりを保ちながらも、今年は拠点固有の課題に取り組んだ1年になったようです。来年は、目標とする女性管理職率を初めて掲げる予定。それを前に、女性社員に仕事を自分事としてとらえ、キャリアに当事者意識を持ってもらう活動を展開するのが目標となるようです。

☆ミヨシ油脂さま:女性社員が2割弱。オールドキャリア思考の役員が多く、出産後のキャリアイメージを描けている女性社員も少ないというミヨシ油脂では、今年がダイバーシティ元年となったようです。最初の取り組みとして、月1回、ライチタイムに有志による「イキイキ勉強会」を開催。悩みの共有、女性ならではの強み、弱みの洗い出しなどを行い「強く、しなやかに、自分らしく」というスローガンを作成。来年からはじまる具体的な活動が楽しみです。

☆日立ソリューションズさま:これまでと同じ教育であっても内容が変わってきているとのお話がありました。育児休暇については、戻ってくることを待っているというメッセージと、戻れることに感謝しているというメッセージを伝え合い、復職セミナーでは子供を預けて参加することを啓蒙し、4分の3の参加者が子供を預ける練習ができ、セミナーに集中できたご様子でした。聴力障害の方のプレゼンでは、同じ部署の方が手話を引き受けるなどダイバーシティの取り組みも広がり、また広報とタッグを組んで、徹底的にメディアを使った発信をすることにより、同じ会社の社員が頑張っていることを見つけやすい環境作りに努めているそうです。

☆新日鉄住金エンジニアリングさま:平成22年から3年間にわたる女性活躍推進の歩みを発表いただきました。研修メニューの見直し、配属業務付与、春秋対話、評価に対する運用の見直し、両立支援制度の取り組み等に取り組んできた結果、社員満足度調査のポイントも上がりました。特に両立支援制度を改善したことで、配偶者の転勤・結婚・出産による離職者が近年ほとんど出ていないそうです。「働きやすさ」という面では社員からも一定の評価がされており、次の目標として将来を見据えたキャリア形成が「働き甲斐」につながるような風土作りをさらに目指していくとのことでした。

☆キューピー五霞工場さま:6月に事例紹介いただいたように女性社員からのボトムアップで女性活躍推進が進んできており、それぞれの取り組みについて経過報告を発表いただきました。 醗薺拜位銘漫復職前面談”では、企業側と本人のギャップを少なくし、戻ってきた時の準備体制を整え、◆伴卞睚鵝屮縫灰縫劃命」”では、本人の近況と職場のイベント報告を定期的に行うことによりお互いにつながりを意識しあえ、“ママランチミーティング”では育休から復帰された先輩社員のアドバイスに、多くの参加者が励まされたご様子でした。現在では、育児休暇取得者が2名、育児休暇取得予定者が2名となり、子育てをしながら安心して働ける環境が整いだした様子がわかりました。

YKKさま:2013年度におけるダイバーシティ(性別、障がいのある方、グローバル人材)の取り組みについて発表いただきました。世界的にはダイバーシティ化が進んでいるものの、日本は遅れが見られることから、啓蒙活動、社員の声を拾い上げた施策(地域ごとに改善活動を実施)、数値目標の設定などを、企画・推進されました。啓蒙活動については、『ダイバーシティ通信』の発刊(特例子会社YKK六甲蠅念刷し全社員に配付)、 全国のダイバーシティ企画委員・人事との定期的なTV会議での進捗・情報交換、育児と仕事の両立支援ハンドブック等を通じて進んできたので、今後は、女性への役割、責任をどう与えていくか、また障がい者雇用については雇用の創出をどう定着させていくかについて取り組んでいかれるそうです。

☆オムロンさま:「女性の活躍機会の拡大」及び「仕事と家庭の両立支援」に取り組んでこられました。女性採用比率の向上、リーダー研修の実施、育児休職制度・育児短時間勤務制度の見直し、企業内保育所の設置など、制度面は整ってきたそうです。さらに取り組みを加速するため、2012年にダイバーシティ専任の部門を設置。次世代の女性リーダー層のキャリア開発・登用に向けた女性リーダー研修の実施、キャリアアップに必要なしくみの立案・見直しに取り組まれます。マネジメント変革をキーに今後もさらに取り組み加速されるとのことでした。

☆住友金属鉱山さま:トップダウンでスタートした女性活躍推進の活動報告を発表いただきました。全体における女性社員の比率が10%に留まっていますが総合職社員採用における女性比率を30%までに引き上げることを目標に女性活躍支援グループを設置し、制度面、インフラなど女性が働きやすい環境整備を推進してこられました。また、女性自身の意識改革を支援するため、掲示板を利用した制度の見える化や育児休暇前、復職前のネットワークづくりを支援し、制度を利用しやすくする工夫に努めてこられたとのことです。今後はライフイベントを超えて働き続けるロールモデル作りや、障がい者、介護休暇などにも汎用できる制度づくりに取り組んでいきたいとのことでした。

☆オール・デサント労働組合さま:全社員における女性社員と50歳以上の男性社員の比率が高いという現状を踏まえ、女性社員と男性ベテラン社員の活躍推進を中心に取組みをされています。今年の発表では、女性組合員の意見から、積立有給の使用要件拡大(育児・介護とも10日上限)、育児短時間勤務の期間延長、正社員の退職者の復職エントリー制度新設、等を労使交渉で実現されたとのお話が印象的でした。来年も今年同様に、制度の充実と並行して、ダイバーシティについて理解がある風土醸成と女性社員自らがロールモデルを目指す人財の創出を目標とし、個人のキャリア形成へのサポートとして、「女性部下と上司の合同セミナー」の開催や「ダイバーシティフォーラム」における他企業の女性管理職のみなさんとの接点作りを労組として推進されるとのこと長期的な視野をもった労働組合主導でのダイバーシティ推進にますます期待したいと思います。全社員における女性社員と50歳以上の男性社員の比率が高いという現状を踏まえ、女性社員と男性ベテラン社員の活躍推進を中心に取組みをされています。今年の発表では、女性組合員の意見から、積立有給の使用要件拡大(育児・介護とも10日上限)、育児短時間勤務の期間延長、正社員の退職者の復職エントリー制度新設、等を労使交渉で実現されたとのお話が印象的でした。来年も今年同様、長期的な視野をもってダイバーシティを推進されていくとのこと。労働組合主導でのダイバーシティ推進にますます期待したいと思います。

☆ニトリ労働組合: 20127月に3名で「働き方検討委員会(HKI)」を開催し、ダイバーシティ施策をスタートされて以来、女性メンバーを中心に積極的にその活動を活性化されています。20131月に33名でHKIを開催し、女性社員の結婚出産と離職について等、会社が抱えている課題を共有。5月には女性社員自身に、活躍し続けるための気づきをもってもらうため、「女性の幸せなキャリア」と題した植田(先生)のセミナーを68名で実施。そして、5月末に「ダイバーシティ推進委員会」が会社と労働組合の協働で発足されました。労働組合と会社との連携が大変うまく機能している貴重な事例を発表していただきました。

☆コープネット事業連合さま:千葉、埼玉、東京の3生協が合併し「コープみらい」が発足したことに伴い、2013年は、「コープみらいとコープネットの一体運営」の具体化、理念ビジョンの浸透・組織風土作りの年と位置付け、主に、研修、育成、次世代計画、女性就業支援、交流、の5つを柱としてさまざまな取組みを展開されました。の女性就業支援では、産休・育休者の交流会の実施、部内ニュースでのロールモデル紹介の実施、今後予定することとして、育児時間の拡大を目的とした育児支援一部改定、2〜5年目の女性職員対象の研修会等の取組み紹介していただきました。の交流では、流通他社との「流通女子会」を生協含め7社で発足され、その活き活きとした活動の様子が大変印象的でした。

☆ユーシーシーヒューマンインタレストソサエティさま:前半は、清涼飲料系企業の労働組合12単組44名が参加した女性セミナー、全国女性メンバー座談会など、今年実施したイベントについてご紹介いただきました。後半は、アシックス労働組合様・ワールドユニオン様と合同で行っている「港島連絡会」の活動についてお話いただきました。積極的に他社労組との連携を深めているUHIS様。来年は会社と連携し、労使で社員の意識改革に取り組みたいとの目標を掲げていらっしゃいました。

UAゼンセンさま:労働組合の中で数少ない女性役員の奮闘ぶり、流通業界における働く環境課題等についてお話いただきました。女性が活躍するためには、採用→教育→定着というステップを踏む必要がある、今後はそのステップを意識した取り組みを、というお話には説得力がありました。また、来年以降にやりたいこととして、女性トップリーダー育成や女性同士のネットワーク構築、国政への訴えを挙げていました。

パナソニックエイジフリーショップスさま:「制度整備には消極的」と公言、親会社とは関係なく独自に取り組んでこられたことをお話いただきました。店長が育児のために1週間休暇を取得したり、現場の男性が3ヶ月の育休を取得したりと、まさにダイバーシティな組織であることがわかる事例をご紹介いただきました。小松さんの最後のメッセージ「育児はキャリアストップではなく、キャリアステップ!であることを伝えていきたい」との言葉に勇気づけられた人は多かったと思います。

 

次回の研究会は、「活き活き女性管理職に求められること、外資系企業のダイバーシティ」と題しまして2014122日(水)に開催致します。たくさんの皆さまのお越しをお待ちしておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

(文責 事務局一同)