2014年最後の研究会は、「拡大総会」でした。当日は913名(オブザーバー・事務局あわせて23名)が参加し、冒頭に植田のアンケート結果総括のあと、各社からの発表を行いました。今年で6回目となる拡大総会。例年より若干参加企業が少なめでしたが、その分1社ずつ内容の濃い発表をしていただくことができました。

以下、今回の研究会の内容について、それぞれ一部分をご紹介します。

 

*主宰者によるミニ講義*

事前に集計した34社のアンケート回答では、女性活躍推進・ダイバーシティ推進に取り組んで2年以上という企業が7割近くでした(5年を超える244518

23 25%)。また、6割以上が「この1年間で女性活躍推進・ダイバーシティ推進が進んだ」と回答しました(/覆鵑 24% ⊂し進んだ 37%)。具体例として、「今年、ワーキングマザーの女性管理職が増えたか」の問いに、増えた9%、少し増えた30% あわせて39%が「増えた」と回答。成果が出つつあるものの、依然として子育てと管理職の両立が非常に難しいことも浮き彫りとなりました。

ダイバーシティ推進という切り口では、60歳以上の雇用が増えたかを質問。7割以上が「増えた」と回答しました(〜えた43% ⊂し増えた30%)。シニア雇用は政府の方針も含めて自然に増加しています。この世代の働き方・モチベーションは、今後企業の中で「女性活躍推進」と同じくらい重要なテーマになるでしょう。

研究会登録メンバー自身への「この1年間の仕事の充実度、満足感があるか」という問いに対して、約8割が満足感ありと回答(,なりある27% △笋笋△52%)。研究会メンバーのモチベーションの高さが数値によく表れているなと思いました。

 

*各社事例発表*

【事例発表企業】 ※「株式会社」等の表記は割愛します。

YKKさま、オムロンさま、オール・デサント労働組合さま、トクラスさま、ニトリ労働組合さま、タビオさま、三菱自動車工業さま、UAゼンセン流通部門さま、ユーシーシーヒューマンインタレストソサエティさま

 

2014年に実施した女性活躍・ダイバーシティ推進の施策の成果、今後の課題、女性活躍・ダイバーシティ推進にかける思い、そして2015年以降の目標などについて、熱く語っていただきました。ここではすべてを紹介できませんが、以下、発表の内容について、簡単に紹介します。

☆YKKさま

ダイバーシティ実践の効果は、全ての社員にとって働きやすい、活躍しやすい風土となり事業・会社の発展につながることと考え、社長自らがその考えを研修などで伝えています。YKK株式会社では20134月に「ダイバーシティ企画室」が設置され、ダイバーシティの啓蒙活動の推進、浸透を進めています。社内の事業ごとの特性・地域性等を勘案した社員の声を反映した施策の実施などで社員の意識を変えていくことを進めています。製造の本拠地である富山県においては、テレビやラジオでその活動が取り上げられ始めました。しかし、まだまだ緒についた段階と認識しています。CSRの一環である障がい者雇用・定着では国の基準を十分に達成し、障がいを持った社員がさらに働きやすい職場環境を整備しています。

 

☆オムロンさま

企業理念における経営指針の一つに「個人の尊重」を掲げ、国籍や性別、障がいの有無に関わりなく、自分の価値観や考えを有した多様な人材が個性や能力を発揮し活躍することが、会社と個人の双方の成長につながると認識しています。特に、女性活躍は重要なテーマであることから、専門部門を設置し、取り組みを加速しています。ただ、女性活躍推進は、女性が思う輝きと上司が期待することが違うことがあります。 そういったことも十分理解し、100人=100色、描くゴールもまちまち、> それぞれが描く ゴールに向かっていきいきと輝けるように、コミュニケーション(対話)&コラボレーション(腹落ち)を実践していっています。

 

☆オール・デサント労働組合さま

Smile&Dream20142014の活動テーマとし実践してきました。具体的にはadu-cafeの開催 外部研修会への派遣 Kansaiなでしこcafeの立ち上げを実施しました。,砲弔い討蓮⊇性総合職のグローバルコースを対象として実施し、転勤可能な女性総合職としての悩みの聞き取りを行いました。またメンター・メンティ制度導入に向けた説明を女性組合員を中心に開催。さらに支店・営業所の少人数で働いている女性組合員との意見交換会をWEB会議を使って実施しました。今までの活動による成果としては、(1)労働組合主催で昨年実施した「上司と部下の合同研修会」が会社主催になったこと(2)会社の経営陣が事あるごとにダイバーシティについて言及し始めたこと(3)会社の経営課題プロジェクトの中にダイバーシティが組み込まれたこと などがあります。つまり労働組合から発信してきたダイバーシティについて、ようやく会社全体を動かし始めたことが大きい成果と感じています。

 

☆トクラスさま

1年ほど前にヤマハリビングテックから社名変更いたしました。業種はシステムキッチン・システムバスルームなどの住宅設備の製造販売で、企業理念は『お客様の「まいにち」と暮らす。』です。従業員数は900名、内女性は約半数の470名。2014年のダイバーシティ推進としては3月にくるみんマークを取得、6月からは社内報で「きらきら社員紹介」などを行い、地域を超えて両立経験者のメッセージを届けています。2015年は、産休・育休に対する心構えとガイドラインを作成し、産休・育休取得者、上司、人事での三者面談を開始する予定です。

 

☆ニトリ労働組合さま

2012年「働き方検討委員会(HKI)」で女性社員の不安を解消するために一緒に考える活動
を始め、 2013年は「ダイバーシティ推進委員会」を会社組合の協働発足。2014年は植田先生を招いたセミナーを含め、引き続き両委員会の活動を推進。制度改定として妊娠期も短時間勤務可、時短5時間可、再雇用制度の開始、ガイドブックの発行に至りました。初めて開催したNJミーティングでは女性役職者119名が参加し、「理想の働き方」・「活き活き働いていく為には?」をアウトプットするカリキュラムなどを行いました。2015年は、HKIの地域開催とダイバーシティ推進委員会の課題の改善・解決を形にしていきたいと考えています。1つ1つを進めていくことで、皆の笑顔が繋がっていく、働き続けられる環境と風土づくりを目指しています。

 

☆タビオさま

「靴下屋」「Tabio」「TabioHOMMECHAUSSETTE」というブランドで、全国各地に店舗展開しています。2014年は自社で女性活躍推進、ダイバーシティ推進について取り組むべき問題ではないかと感じ、まず自分に何ができるかと、様々なセミナーに参加して、まずは勉強をしました。そして、外から会社をみて自社の実態もわかりました。会社の成長は社員の成長なくしてはないということを改めて実感しました。そして、先月、自分の得たさまざまな知識と経験をもとに、企画書を専務に提出するとこまで進めることができました。来期に向けてまだまだ企画書の修正や困難がありますが、次回の総会では、実施報告ができるよう努めていきます。

 

☆三菱自動車工業さま

20147月に専門職制ダイバーシティ推進部が発足し、まずは女性活躍推進から取り組んでいます。当社ではダイバーシティ推進を『Di@MoND(Diversity @ Mitsubishi Motors NewDrive)活動』として進めています。女性活躍推進については、「意識変革」「活躍の場づくり」「人事制度」の3本柱で取り組み、今期は「意識変革」に重点を置き、社長と女性社員の懇談、役員研修、管理職向けダイバーシティ研修、女性社員向け階層別研修、育児勤務者向け研修、育児勤務・育児休業者を部下に持つ管理職向け研修などを行いました。また、『Di@MoND活動』に関わる内容を社内報、社内イントラネットなどで積極的に情報発信しています。更に「人事制度」では育児・介護勤務者のフレックスタイムを併用可能にするなど両立支援にも取り組んでいます。今後も『Di@MoND活動』を継続していきます。

 

☆UAゼンセン流通部門さま

今年は男女共同参画、女性活躍推進をメインに取り組みました。労働組合では、女性役員比率30%を目指しています。まだ達成はできていないものの、 女性3役は着実に増えてきており、意見も出しやすくなってきました。流通小売業界は働く環境が特殊(勤務時間、休み)なので、男女とも「定着」することが大きな課題となっています。女性活躍推進の取り組みは、正社員だけでなくパートタイマーの女性へも広めたいと考え、また、ぜひ時短管理職を輩出し、ロールモデルを増やしていきたいと思ってます。

 

ユーシーシーヒューマンインタレストソサエティさま

労働組合のプロジェクトチームである“Sweet Office Project”では第13回全国女性メンバー座談会を開催し、女性社員同士の横のネットワークづくりと自己啓発に取り組みました。また年4回発行している組合機関誌では、「おしゃべりカフェ」というコーナーを設け、頑張っている女性の情報の共有にも取り組みました。他に、婦人科検診セミナーの実施、ピンクリボンスマイルウォークへの参加や出産・育児ガイドブックの作成などに取り組んでいます。今後は会社との連携をとりながらダイバーシティの推進を進めていきたいと思います。

 

次回の研究会は、「「だからこそ増えて欲しい!女性執行役員たちが見た会社の景色、気づき」と題しまして、2014130日(金)に開催致します。たくさんの皆さまのお越しをお待ちしておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

 (文責 事務局一同)