『総合職への職種転換&女性のためのロールモデル(40代、50代)の私たちができることは』

 今回より、新しい会場での研究会です。会場は大崎のミーティングスペース バルブ。この日は爽やかな秋晴れで女性だけの研究会となりました。会場は華やかで明るく、まさしく女子会のようでした。そして、今回は富国生命保険相互会社 人事部 ダイバーシティ推進室 室長 金子こずえ様、主任 竹下順子様、事務企画部 専任部長 昌宅由美子様、お客さまサービス部 お客さまサービス推進グループ 副長 後藤尚子様に『総合職への職種転換&女性のためのロールモデル(40代、50代)の私たちができることは』のテーマで発表していただきました。研究会は、下記の通り、2部構成で進行しました。

     1

     植田ミニ講義

     事例発表(質疑応答含む)

     2

     グループディスカッション

以下、今回の研究会の内容をご紹介します。

*主催者によるミニ講義*

今回、アンケートに回答いただいたのは28社です。その中で、現在も一般職の採用をしている企業は36%。一般職であっても管理職になれると回答した企業は57%と、半数以上の企業が総合職ではなく一般職であっても管理職になれるチャンスはあるようです。ただ、一般職の女性たちに多い年代は40代が28%と多く、職種転換や昇進のチャンスが与えられていても、それをどのように捉えるかは個人差が大きいようです。では、一般職の女性たちに対して、キャリア教育や研修、キャリアカウンセリングを行っているのでしょうか?「行っている」25%、「少し行っている」14%と、フォローアップの機会が十分とは言えない実情が見えてきました。では、一般職に限らず45歳以上の女性社員たちの実情はどうなのでしょうか?企業の中で45歳以上の女性の割合は「1130%」が43%、「3150%」が14%とかなりの割合を占めています。その女性たちのモチベーションは「高い」と感じる企業は0%、「やや高い」が11%。「人による」との回答が75%と非常に多く、責任のある業務に携わっているかどうかもモチベーションに大きく影響しているようです。なかには、「ほとんどが未婚のため、モチベーションに関係なく継続的に働くことが必要」といった生活のために働くだけで自分のキャリアを描けない女性たちも少なくないようです。
 そんな45歳以上の女性たちの存在は2030代の社員にはどううつっているのでしょうか?ワークライフバランスを意識しつつ管理職として活躍している女性や後進を育てようとする女性、ぶれることなくしなやかに仕事をしている女性たちは若い世代のロールモデルとなっているようです。しかし、反面教師になってしまっている女性たちも57%(たくさんいる11%、少しいる46%)と多いことが明らかとなりました。反面教師になっている女性たちは大きく分けると2パターンに分けられます。男性同様にバリバリ働くガンダム独身女性管理職、または昭和の時代のまま変わりたくないとチャレンジせずに向上心に欠ける人です。45歳以上の女性たちが入社したころの日本の時代はまさしくオールドキャリア時代。現在のニューキャリア時代に組織が変わり、企業の女性の育て方が変わっても、女性たちの意識は変わらない、いや変えたくない人も少なくないのでしょう。しかし、50歳から素敵な働き方、生き方をしていくためにも、40代【責任】・50代【貢献】という使命を意識し、昭和感覚から卒業し平成ダイバーシティ時代の生き方に気づき、変化していくことが必要なのです。
 だからこそ、45歳以上にはキャリア研修が必要不可欠なのです。

*事例発表*

今回は、『総合職への職種転換&女性のためのロールモデル(40代、50代)の私たちができることは』というテーマで富国生命保険相互会社 人事部 ダイバーシティ推進室 室長 金子こずえ様、主任 竹下順子様、事務企画部 専任部長 昌宅由美子様、お客さまサービス部 お客さまサービス推進グループ 副長 後藤尚子様に発表いただきました。発表いただいたこの4名の皆さんの仕事もしつつ、家庭に子育てにイキイキとしている姿は、若い女性社員たちには本当に心強い存在でしょう。

なかでも、金子様、昌宅様、後藤様は、今回のテーマである一般職で入社し総合職に転換したご経験をお持ちなのです。一体、皆さんがどんなキャリアを積まれてきたのかも興味津々です。

富国生命保険相互会社は、大正12年創立の歴史をもち、ご契約者の利益擁護・社会への貢献・働く職員の自己実現を経営理念に持つ、対面営業に力を入れている会社です。

まず、トップバッターとして発表いただいた金子さんは富国生命保険相互会社にバレーボール枠で入社。その後総合職に転換した2人の子を持つワーキングマザーです。富国生命保険相互会社では、社長自らが女性活躍推進フォーラムの発起人となり、女性の活躍に力を注いでいます。女性総合職主任以上研修会・女性管理職勉強会などの管理職向けだけにとどまらず、一般職でも副長(係長クラス)までは昇進できるように制度を改正したり、育休中の社員を呼んでのランチ交流会などを開催。フコクファミリーデーでは、社員の子どもたちも参加することができます。また、このファミリーデーを利用して大人向けの乳がんセミナーを開催し、女性社員にとってはとても身近な病気だったためにとても好評だったそうです。

次に発表いただいたのは昌宅さん。一般職から総合職に31歳の時に転換されたワーキングマザーです。昌宅さんは、障がい者雇用の推進・受け入れ環境の整備に尽力してこられました。3年間で掲げた障がい者雇用の目標を達成し、その貢献が千葉県で認められ、「笑顔いっぱいフレンドリーオフィス」に認定されているほどです。

竹下さんは二人のお子さまの子育て真っ最中のワーキングマザー。竹下さんからは、平成23年に仕事・子育て応援ガイドを、先輩パパ・ママの経験談や制度などの難しい内容なども噛み砕いて分かりやすい文章にこだわって作成されていることを発表してくださいました。平成27年には、さらにイクメンガイドを作成し、男性社員向けのサポートにも着手さする予定だそうです。

後藤さんは一般職で入社し、お二人のお子さまの子育てが一段落してから、総合職に転換されたキャリアをお持ちです。後藤さんからは、現場先行で始めている「キャリアカウンセラー等相談窓口の設置」を発表して頂きました。お客さまサービス部において、社員とキャリアカウンセリングを行い、悩みが大きくなる前に自分自身と向き合い本人に気づいてもらえるようなサポートをしていらっしゃるそうです。

4名の皆さんは、本当に一人一人が笑顔がとても素敵で、「社員のために会社をよくしたい!」という気持ちがバンバン伝わってきました。まさしく、その姿はダイバーシティに本気で取り組む戦隊ヒーローのよう!社会人として、女性として、母として、美しい中に凛とした強さが感じられました!!一般職を経て総合職に転換し、後進たちのリーダーとしてメンターとして活躍される皆さん!この姿こそが、4050代の女性社員が目指す姿なのでしょう。本当に貴重な発表をありがとうございました。

*グループディスカッション*

 主宰者の植田と発表者の金子さんを囲む2つのグループで、グループディスカッションを行いました。その一部をご紹介します。前半では、富国生命の金子さんに、現在一般職から総合職に転換する方の数について質問がありました。いまは総合職に転換する方は年に数名のようです。その理由としては、総合職になるといずれ「営業所長」になることが求められるという点や全国転勤ありということが想定されます。総合職として入った女性の定着率をみても、やはり「営業所長」へのプレッシャーから入社数年で退職してしまう人もいるそうです。若手社員の定着のため、メンター制度を導入している富国生命さま。このような素敵な取り組みを継続していれば、着実に若手が育ち、定着率も上がるだろうと思いました。
 後半は、富国生命の竹下さんが力を入れて作成された仕事・子育て応援ガイドを中心に話が進みました。後進へのアドバイス・メッセージとしてどのようなことが書かれているか、どんなかたちでまとめられているかなど、実際の冊子を見せてもらいながら教えてもらいました。その他、男性社員の育児休暇取得について各社の状況を共有したり、育児休職に入る人の代替要員がいるかどうか等、意見交換がなされました。

 次回の研究会は、「ダイバーシティ時代の管理職の人間力アップの必要性」と題して、1124日(火)に開催いたします。たくさんの皆さまのお越しをお待ちしております。

キャリアカウンセラー 川村貴子、株式会社日経BPマーケティング 神田絵梨